BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました！
カシオ「心を殺す方法」のネタバレ込みの感想をご紹介します。
- 病んだシリアスな作品が大好きな人
- 心理描写を重視した作品を読みたい人
- 結末が読めない三角関係BLを楽しみたい人
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心を殺す方法『カップリング』
高校生
×
弁護士
高校生
寡黙
執着
一途
ヤンデレ
拗らせ
制服
弁護士
平凡
ほだされ
スーツ
弁護士(先輩)
×
弁護士(後輩)
弁護士
男前
ノンケ
スーツ
弁護士
平凡
ほだされ
スーツ
心を殺す方法『BLジャンル』
シリアス
病み
体だけの関係
兄弟
BL上級者向け
心を殺す方法【あらすじネタバレ】まとめ
親同士の再婚で義兄弟になった、10歳違いの春樹と光。
人見知りな美少年・光は春樹にだけよく懐き、春樹もそんな義弟をいじらしく思っていた。
光は美しい顔立ちが原因で、自分に好機な目を向けてくる女が苦手だった。
女教師に迫られたり、電車で隠し撮りをしてきたり…
嫌悪感がして吐き気がするほど苛立った。
しかし兄・春樹の顔を見ると、自然と光の不快感は消え去った。
春樹といると穏やかな気持ちでいられるので、光は自然と春樹に惹かれていった。
自分の見た目のせいで、人間関係を諦めていた光だが、そんな光にも親しくしてくれる「友達」のような存在ができた。
しかしその友達の彼女が、本当は光のことを好きだということが分かり、友情は決別。
「自分の存在が人を不幸にする」
「俺が誰かと関わろうとしなければ、誰も傷つかない」
と改めて感じた光は絶望感に苛まれ、雨が降る中、一人暮らしをしている春樹の自宅に向かった。
春樹が帰宅すると、びしょ濡れの光が玄関前で待っていた。
光のただならぬ様子に、春樹はすぐに春樹を部屋に入れる。
部屋に入った瞬間、光は春樹を押し倒した。
そして春樹にキスをした。
訳がわからない春樹。
大きな音を立ててしまったことで隣人から苦情が入り、そのタイミングで光は我に返ったのか、家に帰宅した。
光の様子がおかしくなったことが気がかりな春樹。
両親が別荘に行くため2週間家を開けるということで、春樹はその期間実家で光と暮らすことになった。
やっぱ光の様子がおかしいので「出来ることなら何でも言ってほしい」と春樹は言う。
すると光は「裸を見たい」と言った。
その日はそれだけで終わったが、日を増すごとに光の要望がエスカレートしていき！？
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心を殺す方法を読んだ感想
『心を殺す方法』は全4巻完結作品。
親の再婚により、義兄弟になった春樹と光の愛憎溢れるインモラルBLです。
心に深い闇を持つ光が、唯一心癒される存在・春樹をレ●プしてしまうという衝撃な展開からスタートします。
BLって「無理やり体の関係を結んで→絆され→両思い」という展開が多いじゃないですか。
多いというか、もはや王道ルートのひとつですよね。
でもコレってBLの世界だから許されているってだけであって、現実では同性に(しかも年下の兄弟に)襲われるなんて、トラウマレベルの出来事です。
春樹が精神を病んでしまう理由も、痛いほど納得できます。
BL界のタブーとでもいうのでしょうか。
無理やり体を強要する関係を“当たり前”としてきたBLに違和感を覚えるほど、春樹の気持ちがリアルで仕方ありませんでした。
思い悩んだ春樹は、だんだんと精神をすり減らしていきます。
しかし光に情事の証拠写真を撮られてしまっているので、嫌々ながらも関係を続けていかなければなりません。
春樹の「心が壊れていく」様が痛いほど鮮明に描かれており、読み手側としても精神に余裕があるときにお読みすることをおすすめします＞＜！
そんな失意どん底の春樹を精神的に救ってくれたのが、職場の先輩(兼大学の先輩)である英(はなぶさ)。
様子がおかしい春樹のことを気にかけるようになり、春樹も英といる時だけは心穏やかになれるので、英とお付き合いをするようになります。
といっても肉体関係はないようで、精神的な安息を重視している関係性にも見えました。
英はスパダリなので、春樹は絶対に英を選んだ方が幸せになれる！と私も英×春樹のカップリングを応援しました。
ラストの辺では、光の母親が亡くなったことにより家族のバランスが失われ、光と春樹の縁が切れます。
そのまま英と春樹がいい感じの雰囲気になっていたので、私もめちゃくちゃ安心しきっていたのですが・・・
ラストの大どんでん返し。
逆転ホームランを決められたかのように、春樹は最終的には光を選びます。
内心では春樹と英と結ばれなかったことがショックだったのですが、圧巻のストーリー展開に拍手を送りたいほどでした。
特に4巻からの怒涛の展開、すべてのネタバラシが息をつく間も無く畳み掛けされていて、気がつけば読了していたという感じでした。
ページを捲るたびに、だんだんと闇深くなっていく光×春樹の姿は必見ですよ！
それにしても当て馬・英が不憫すぎる(苦笑)。
闇堕ちした春樹を救うために自分も闇側に引きずり込まれてしまい、最後は何も残らなかったのですから…。
英の傷が癒えるのには相当時間がかかるでしょう。
私は最後まで英を応援します！
光×春樹は、亡くなってしまった母親に対して贖罪の気持ちを抱いた共依存カップルです。
共依存カップルはBL界にもたくさん存在しますが、光×春樹のように闇深く際限なく沼にハマっていく共依存カップルはいないでしょう。
特に平凡だった春樹が闇堕ちしていく様は、本作の見どころの大きなひとつなので、心理描写を重視した作品を読みたい人におすすめです。
ただし「病み」スパイスがかなり濃い作品なので、病み系に弱い方は閲覧にご注意ください。
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