BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました！
那木渡「恋愛不行き届き」のネタバレ込みの感想をご紹介します。
ゲイとノンケの切ない恋愛模様を堪能したい人
心理描写をじっくり堪能しながら読みたい人
年下攻めが大好物な人
ドラマCD化されたBL人気作品を見たい人
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恋愛不行き届き『カップリング』
大学生（演劇部仮部員・老舗繊維問屋の息子） × 大学生（演劇部衣装担当）
恋愛不行き届き『BLジャンル』
大学生
年下攻め
クーデレ攻め
ノンケ攻め
ツンデレ受け
健気受け
ゲイ
すれ違い
意地っ張り
拗らせ
切ない
痛い
あまあま
エロ多め
恋愛不行き届き【あらすじネタバレ】まとめ
若宮鞍馬は、大学の演劇部の衣装製作を担当している。
そんな鞍馬には、人に話言えない秘密があった。
「自分がゲイである」ということ。
鞍馬は、自分が男に犯される妄想が止まらなかった。
鞍馬の妄想相手は、一年後輩の桐島賢人だった。
ミステリアスな雰囲気を纏う桐島は、老舗繊維問屋の息子で、鞍馬が所属する演劇部の仮部員だった。
鞍馬は桐島とはろくに話したこともないのだが、連日桐島のことをオナネタにアナニーしていた。
演劇部は、恒例の合宿が始まった。
合宿場所は、桐島家が所有するリゾート地のホテルだった。
そして合宿終盤にはゲン担ぎでもある恒例の「乱交パーティー」が繰り広げられた。
男女が入り乱れてそこいら中でやりまくっていた。
鞍馬も誘われるのだが、ゲイである自分は女性とまぐわうことなんて出来ないので、慌てて乱交部屋から逃げた。
その時たまたまテレビのニュースが流れた。
テレビには、「同性婚」反対派議員による乱闘騒ぎが映し出されていた。
率先して暴れている議員は、鞍馬の父だった。
鞍馬の父が同性婚に反対しているということは、鞍馬自身は一生自分がゲイであることをひた隠して生きていかなければならない。
そんな苦しい現実に、鞍馬は身を置いていた。
乱交部屋から逃げた鞍馬は、外に飛び出し、海岸べりを走っていた。
そしてそのまま、着ている服を全部脱ぎ、海にダイブ！！
一方鞍馬のことを心配した桐島は、鞍馬を追いかけて海岸へとやってきたのだが、鞍馬が海に身投げをしていることに気づき焦る！（←もちろん鞍馬は、そんなつもりで海にダイブした訳ではない）
桐島も海へと入り鞍馬を助けるのだが、逆に泳ぎの得意な鞍馬に助けられるのだった。
その一件以来、桐島は鞍馬に対して性的な興奮を覚えるようになった。
男相手に欲情する自分を自制しようと、無理矢理に女を抱いてみたのだがダメだった。
実は桐島は5年前から、鞍馬のことを気にはしていたようなのだが！？
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恋愛不行き届きを読んだ感想
ゲイとノンケがお互いに惹かれ、激しくぶつかり合い、そして結ばれていく・・・という王道ながらも、心をかき乱されるような切ない展開が満載でした。
特に受けの鞍馬の自分がクローゼットゲイであることに対する絶望感は、心を抉られるくらいに読んでいて辛いものがありました。
だって自分の親が議員であり、しかも「同性婚」や「同性愛」に激しく反発をしているのですから・・・
19年間同性愛者であることを、親のプレッシャーもあり誰にも言えずに、そして今後も一生誰にも告げることがなく終わる人生なんて、ただただ苦しく、絶望しかないでしょう。
そんな鞍馬の前に現れるのが、後輩の桐島です。
桐島の実家は、老舗の繊維問屋でもあるので、鞍馬は衣装を作る際に桐島の実家が作っている布を良く使います。
鞍馬は桐島のことをオナニーネタにして妄想をしているのですが、自分がクローゼットゲイであることを自覚しているので、気持ちを伝えるつもりもありません。
ところが、とある出来事をきっかけに、実は桐島も鞍馬のことが気になっていたことが発覚します。
お互いの好意が明るみになれば、それはもう2人は止まりませんよね。
体の関係を結んでしまいます。
このまま桐島と鞍馬は、上手くまとまるのかと思いきや・・・
鞍馬が桐島の気持ちに応えるのが怖くなり逃げてしまいます（苦笑）。
しかも最悪なことに、鞍馬は演劇部の江本に目をつけられてしまい、拉致られます。
実は江本もゲイなんですが、桐島とイイ感じになっている鞍馬に嫉妬します。
（江本は鞍馬のことが好きだったのです。）
鞍馬は江本に、極太の金属製プラグを無理矢理入れられてしまい、病院に運ばれてしまう展開へと発展します。
（鞍馬も激しく抵抗したので、江本をボコボコにしたらしいのですがw）
この事件がきっかけで、鞍馬は父親に自分がゲイであることがバレてしまうのですが、案の定父親に辛辣な言葉を浴びせられます。
あぁ、鞍馬が可哀想・・・不憫すぎる！！！
その間、桐島もなんとか鞍馬との関係を取り持とうと奮闘するのですが、上手くいかず・・・そのまま3年の月日が流れてしまいます。
すれ違いにもほどがあるほど切ない展開です！
鞍馬が可哀想なことは確かなんですが、もう少し自分の気持ちに素直になれたら、こんなに拗れることもなくサクッとまとまったのかもしれません・・・。
（意地っ張りなところも、鞍馬の魅力でもあるのですが）
終始ドタバタな展開を迎えますが、でも最後はきちんとハッピーエンドなのでご安心を。
そしてこの漫画に出てくる、超嫌な先輩・江本は、のちに『ロストバージン』というコミックスで見事主人公に昇格します。
江本は、本作では許せない嫌な奴なんですが、ロストバージンでは素晴らしく強気なツンデレ受けを発揮し、女装のスパダリ攻めをゲットします（笑）。
しかも結果的に、本作『恋愛不行き届き』よりも人気が高い作品になったという、見事な出世ぶり！
（私もロストバージン大好きです！）
気になる方は、こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。
ゲイとノンケの切ないすれ違いをこれでもかと描き切った作品に、あなたの心も鷲掴みにされるはずです。
また、キャラクターの心理描写がすごく丁寧に描かれているので、感情移入しながら読み進めることができます。
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