BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました!
吉井ハルアキ「その恋、自販機で買えますか?」のネタバレ込みの感想をご紹介します。
- あまあまでほっこりした作品を読みたい人
- 両片思いの焦れったい恋模様が好きな人
- ピュアな恋模様を楽しみたい人
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その恋、自販機で買えますか?『カップリング』
自販機補充員
×
会社員
年下
バイ
メガネ
ゲイ
スーツ
BL漫画では、初めて見かける職業ですね!
その恋、自販機で買えますか?『BLジャンル』
一途
両片思い
ほのぼの
あまあま
その恋、自販機で買えますか?【あらすじネタバレ】まとめ
主人公・小岩井歩の後ろで、山下涼真が自販機に飲料を補充していた。
歩は勇気を振り絞って、そして平静を装って「次からオレンジジュースいれて貰える?」と声をかける。
要求はあっさり受け入れられ、次から入れてくれるそうだ。
さっさと帰っていく山下の背を見送りながら、歩は安堵した。
歩はゲイで、恋愛経験も性的な経験もない。
ただ、山下とはずっと話してみたかった。
間近で見る山下はいつも以上にかっこよくて、特に二の腕がやばくて、歩の胸はドキドキと高鳴っていた。
数日後、一服しに休憩に向かったところで山下とばったり。
今度は山下の方から声をかけてくれて、名刺を差し出してくる。
後ろにある自販機には、「オレンジジュースが出ます」という手書きの張り紙。
話した内容は簡単な挨拶程度のものだったけれど、歩は嬉しくてたまらなかった。
今日も山下の背中を見送り、何気なく名刺の裏面を見た。
メッセージが添えてあった。
驚きのあまり喉から変な声が出たし、缶コーヒーを凹ませて中身を噴き出させてしまうし、名刺は三度見した。
何度見ても、「オレンジジュース好きなんですか」という言葉と、メッセージSNSのIDが書かれていた。
山下にコンタクトを取ったのは、夜も更けた家に帰ってからのこと。
当たり障りなく挨拶を送ったところ「歩さんって呼んでいいですか」という破壊力抜群の言葉が返ってきた。
歩がゲイなことを、山下は知らない。
ゲイだと打ち明けた方がいいのかもしれない、と罪悪感が過ぎった。
しかし、もっと山下と話してみたい、という気持ちの方が上回っていた。
さらに数日後、補充に来た山下はメシに行こうと誘ってきた。
無邪気にも、仲良くなりたいという風なことを言ってくる。
二人きりでご飯なんて、歩の心臓が持たない。
ますます好きになってしまいそうで怖くて、ゲイな自分が行ってしまっていいのか、分からなかった。
でも、やっぱり山下と話したいという気持ちの方が上回ってしまった。
週末の夜に飲みに行って、緊張しながらも楽しく、美味しくご飯を食べた。
趣味も合った上に、山下の口からふいに飛び出す発言にドキドキしてしまう。
「もう少し話したい」とか「歩さんと近づけた気がして嬉しい」とか。
自意識過剰なことに、山下の言葉を訊いていると勘違いしそうになってしまう。
山下は純粋な気持ちで誘ってくれているであろうに、申し訳なくて、歩は自分がゲイであることをカミングアウト!
すると山下からは「オレは歩さんと付き合いたいと思って声かけてます」と返ってきて…?!
恋愛経験ゼロの歩にとっては告白されることも初めてで、突然のことに大混乱!!!!
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その恋、自販機で買えますか?を読んだ感想
読んでいてホッとする、青臭さを感じる恋のお話です!
この漫画は、二人の出逢いから距離が縮まっていく過程を描いている作品なんですが、二人の心情が本当に素敵なんです。
両者の視点でバランスよく描かれているので、どちらにも感情移入できました。
会社員の歩と、そのオフィスに飲料を補充する山下。
二人ともに内心ドッキドキしているんですが、大人なので、なるべく顔に出さないように気をつけている姿に萌えます!
冒頭のシーンで歩が山下と初めて話しをしたあと「声ふるえなくてよかったー」と思っているのに対し、山下は「かわいかった」と思っているんです。
SNSでやり取りをしたあとにも、二人ともにそれぞれ自宅で喜んでいる姿が描かれていました。
そして一緒に遊んだときも、同じタイミングでトキメキ合っているんです!
同じようなスピードで相手のことを「いいな」と思っている感じにきゅんきゅんしました。
歩は、どこにでもいるような可愛くもなんともない男なんですよ。
なのに、山下のことが好きで一声かけるのにも緊張して、山下と何かある度に顔を赤く染めるんです。
同僚の既婚女性と恋バナしている姿はまるで女子のようでした。
恋する乙女感が垣間見えて、ギャップがありまくりなんです。
歩は恋愛経験皆無の32歳、山下は28歳と二人ともいい年なのに、中高生みたいな恋模様なんです。
恋愛に慣れていないという歩に合わせてゆっくりと関係を進展させようとする山下の気持ちがとても温かくて、見ていてほっこりとした幸せな気持ちになれました!
後半で明らかになりますが、山下はノンケではありません。
だから男同士という葛藤はそれほど深刻にならず、少女漫画のようにほのぼのと展開していきます。
包容力の固まりである山下は、身体の関係に進むのもゆっくりです。
対して、男らしい歩は童貞処女なのに積極的!
ネットで男同士のやり方を調べて、情報の多さに疲れて「いいや。山下くんとするんだし山下くんに教えてもらおう」と判断するあたりは何度も読み返しました(笑)。
山下が歩の周りに他の男の存在を感じてヤキモチを妬いてしまったり、ちょっぴり切ない展開もあって、物語の緩急が最高です。
ベースがほのぼのなので、ほんとに「ちょっぴり切ない」だけです。
最後には、ああそういうオチ…可愛いなあ歩…となること間違いなし。
邪魔な登場人物は一切なく、2人の恋一色の一冊です!
大人の青春、という言葉がぴったりな2人。
現在は1巻しか出ていませんが、続編の連載がスタートしているのでそのうち2巻も発売されることでしょう!
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次巻の感想は以下の記事から