BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました！
露久ふみ「雨月堂アンティーク」のネタバレ込みの感想をご紹介します。
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雨月堂アンティーク『カップリング』
不思議な骨董屋の店主
×
インテリア会社の社員
男前
健気
ミステリアス
腹黒
健気
美人
サラリーマン
雨月堂アンティーク『BLジャンル』
ファンタジー
切ない
子作り
雨月堂アンティーク【あらすじネタバレ】まとめ
インテリア会社で働く速水颯(そう)は、雨宿りがてらビルの軒先に立ち尽くしていた。
その時ふと、雨月堂骨董店という店が目に止まる。
通り慣れた道のはずなのに、こんな店があることには今の今まで気づかなかった。
不思議に思いながら足を踏み込めば、貴重なアンティーク品が所狭しと並んでいる。
インテリアや骨董品が好きな速水は、目をキラキラさせながら店内を徘徊。
夢中になって見て回っていると、耳元で「いらっしゃいませ」という声が響いた。
月路(つきじ)と名乗った店主は、物音も立てずに現れたかと思えば、店内にいるフクロウに「店番ありがとう」などと話しかける、不思議な人だった。
異空間のような雰囲気に驚く速水だったが、その直後、店内に置かれている懐中時計が目に止まり、驚愕に目を見開くことに。
その懐中時計は、昔速水が持っていたものにそっくりだったのだ。
とある出来事により壊れてしまい、今ではもう、どこにもないはずのもの。
しかし懐中時計をまじまじと見る間もなく、設定しておいたアラームが鳴り響く。
営業相手との待ち合わせ時間が近づいていた。
速水は慌てて定休日を聞くために月路に話しかけたところ、「雨の日だけ営業してる」という、これまた不思議な言葉が返ってくる。
内心首をかしげながらも、仕事先へと急ぐ速水。
雨上がりの街中を歩く速水の後ろでは、雨月堂骨董店の看板や店構えがスッと消え失せていった。
またたく間に”テナント募集”の張り紙が現れたが、速水が気づくことはなかった。
その後、速水は雨の日を待って、再度雨月堂骨董店を訪れた。
店内は無人だったが、懐中時計はすぐに見つかった。
よく見てみると、やはり速水が昔、おじいちゃんにもらったものと同じものだった。
呆然とする速水の側に、またもや物音一つ立てずに月路が現れる。
速水は懐中時計の買取を申し出るが、月路からは「お金じゃなく、思い出と引き換えに」と不思議な言葉が返ってきた。
ふざけているのかと思いつつも、速水は「失くしたくない思い出なので、他に条件はないですか」と尋ねる。
すると月路は、自分の子どもを産んでくれるなら、というありえない条件を提示！
ここまでふざけているということは、きっと月路には売る気がないんだろう。
それでも速水は懐中時計を諦めきれなくて、「なんでもするから譲ってください」と言い切った。
すると月路はそら豆のような大きさの種を取り出し、「これをお尻にいれると前立腺に根付き、仮りの子宮ができます」と言い…？！
あれよあれよという間にその種を入れられた速水は、お尻の中で種がうごめくのを感じ、月路に翻弄されてしまう！
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雨月堂アンティークを読んだ感想
序盤から異世界に迷い込んだかのような不思議な雰囲気に溢れていて、圧倒されました！
雨月堂骨董店という店はどんなものなのか。
なんで速水が失くしたはずの懐中時計がここにあるのか。
速水にとってこの懐中時計とは、どういうものなのか。
いろんな謎が渦巻く中で、月路が「子宮を作ります」なんて言い放ち、一気にエロティックな雰囲気になります。
いい意味で、びっくりさせられました(笑)。
ファンタジー全開かと思いきや、意外とエロい！！
月路×速水はわりと早い段階で”子作り”に勤しみ始め、その合間合間に少しずつ、謎が紐解かれていきます。
雨月堂骨董店とは、大きな後悔を抱えた人間しか訪れることができないこと。
その辛い後悔の思い出と引き換えに、思い出の品を渡していること。
だから雨月堂骨董店の店内には多くの人の”思い出の品”と同時に、多くの人の“後悔の記憶”が置かれていること。
その店番をしている月路は雨の日以外どこにも行けず、一人ぼっちだということ。
月路は色んな人の辛さを引き受けて、一人孤独に生きているんですよね。
それでも月路はいつも優しい笑みを浮かべていて、人当たりがめちゃくちゃよいのです。
そんな月路に少しずつ惹かれていく速水は、お尻に仕込まれた”種”の効果も借りて、わりとさっくりベッドイン！(笑)
遅漏な月路に愛されるうちに速水も「もっと」とねだるようになり、一見するとラブラブな日々を送るようになっていきます。
月路は穏やかだし、速水も物静かな感じだし、ぱっと見はすっかりお似合いの2人。
2人とも骨董品好きだし、このまま子どもがデキて幸せに暮らす展開を望まずにはいられませんでした❤️
ところがその矢先、月路がぶっ倒れたり、速水が”種”のせいで死にそうになったり。
速水を守るために月路は、速水との“永遠の別れ”を選択したりと、胸を締め付けられる展開が目白押しです…。
お互いのために命をかけるようなロマンティックなクライマックス。
からの、あまあま後日談！
ファンタジー全開ながらエロあり、サスペンス色あり、涙ありの、読み応え抜群の作品でした。
壮大なラブストーリーにどっぷりと浸れる名作なので、ぜひ読んでみてくださいね！
読んだ後の余韻がものすごいです❤️
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