BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました!
麻生ミツ晃「リバース」のネタバレ込みの感想をご紹介します。
- ストーリーを重視した作品を読みたい人
- シリアスなトーンの作品が好きな人
- 映画のような重厚感のある作品に陶酔したい人
- 感動するオメガバースを読みたい人
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リバース『カップリング』
警察官(α)
×
小説家(Ω?)
硬派
男前
執着
黒髪
α
健気
クール
美人
Ω?
リバース『BLジャンル』
サスペンス
ドキドキハラハラ
シリアス
切ない
リバース【あらすじネタバレ】まとめ
この漫画はオメガバース作品です。
オメガバースとは?
BL界で確立されたジャンルのひとつ。
男女の性別の他に、「α(アルファ)」「β(ベータ)」「Ω(オメガ)」という3つに分類され、性別とはまた別の性が存在する物語上の設定。
- α・・・容姿端麗・頭脳明晰で、社会的地位の高い人たちのほとんどがα。立ち回り的に「攻め」になることがほとんど
- β・・・人口の割合で一番多く、一般的な人種
- Ω・・・繁殖能力に非常に長けた人種。社会的地位が低い。男性でも妊娠可能で、立ち回り的に「受け」になることがほとんど
αの吐木(はばき)には、円というΩの番がいた。
円はフェロモン分泌が異常で、番以外にもフェロモンの匂いが分かってしまう病気だった。
フェロモンが不安定な円を心配する吐木は、時間の融通が効きやすい所轄へと移動した。
(吐木は円のためにキャリアの道を蹴っていた。)
所轄への異動初日、吐木は「Ωを狙ったレイプ事件」を担当することになった。
河川敷にΩの死体が上がったのだが、検死の結果死因は「病死」とされ、殺しの可能性はゼロ。
しかし死体が発見された時、全裸でラップが巻かれており、事件性は十分に考えられる。
吐木は同僚の鷺沼と一緒に、事件の真相を追うこととなる。
移動初日の勤務が終わり、帰宅する吐木。(正確には円の自宅)
そこには、タバコを燻らせながらパソコンに向かう番である円の姿があった。
円を後ろから抱きしめキスをする吐木。
甘い言葉を囁くが、円は無表情。
円にプロポーズをしているのだが、なかなか受け入れてもらえない。
・・・円は「いつも俺から逃げたい」という顔をしているように吐木には見えた。
吐木と円は、同じ孤児院で育った。
円は生まれながらにして孤児院育ちだが、吐木は事故で両親を亡くしたことで孤児院にやってきた。
両親を亡くしたショックで、吐木は無気力で口もきけなかった。
そんな吐木と同室になったのが円。
円の支えもありながら、吐木は少しずつ普通の生活ができるようになった。
成長とともに、吐木はどんどんと「α」のように育っていった。
円は「Ω」のように成長していった。
吐木の両親はαとΩだったので、番関係に特別な感情を持っている様子だった。
円も自分が「Ω」であることを望む・・・。
しかし、ある事件がきっかけで2人の運命の歯車が狂い出す。
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リバースを読んだ感想
紙面で読むには勿体無いほどの、壮大なストーリーでした。
もうスケールが映画ですね。
オメガバース×サスペンス×健気すぎるラブストーリーの軸が絶妙に絡み合い、圧巻の完成度でした。
各レビューサイトも確認しましたが「神BL」と評価する人も多く、それくらいストーリーと心理描写がしっかりとしています。
特にモノローグの言葉選びが天才的!
作中の時間軸が何度か前後するのですが、「違和感」や「謎」を紐解くかたちで進行していく展開に、作者・麻生ミツ晃先生の圧倒的な才能を感じざるを得ませんでした。
私の語彙力で本作の魅力が伝わるか不安ですが、読んで感じたことをご紹介しますね。
小説家の円と警察官の吐木は、同じ施設で育った“同志”で“番”です。
高校生になると、吐木は「αっぽく」、円は「Ωっぽく」成長していくのですが、性別検査を受けていないので、本当のところは分かりません。
しかし、ある出来事がきっかけで状況が一変します。
吐木がΩのフェロモンに当てられラットを起こし襲ってしまいます。
未遂で終わったものの、記憶が混濁している吐木は、相手のΩを噛んで番にしてしまったと思い込んでしまいます。
そんな吐木の様子を見た円は、吐木に噛まれたのは自分ということにし、Ωという性別で生きていく決意をします。
本当はβなのに。
でもやっぱりβがΩの体になりきるのは難しくて、吐木に自分はΩと思い込ませるために円はいろんな施策を行います。
下半身の濡れのためにカプセル状のローションを仕込んだり、フェロモンは香水でごまかしたり・・・
本来なら番持ちのΩのフェロモンは、番のαにしか匂いません。
しかし作り物のフェロモンを纏う円の匂いは、誰にでも香ってしまいます。
だから、フェロモンの制御ができない「病気」として振る舞い、吐木をごまかし続けます。
円ほど攻めに尽くす受けは、そうそういません。
健気受けというカテゴリーに分けるのに違和感があるほど、円は人生そのものを吐木に捧げているのです。
「偽りのΩ」という描写が、本作最大の見どころでもあります。
一方の吐木も、円のことをとても大切に思っていることが読んですぐに伝わります。
あの事件がなくても、吐木にとって円は特別な存在であり、性別を超えた「愛」があるんだろうな〜としみじみと感じることができます。
警察官としてのエリートコースに乗れるはずなのに、フェロモンが不安定な円の体調を優先して出世の道も断っているくらいです。
吐木の円に対する一挙手一投足が愛に溢れていて、見ていて切ない気分になりました。
円が本当はβだと分かったとしても、吐木が円と番解消するようには見えないのですが、円は深い秘密を抱え込んでいる状況です。
「吐木はαとして、本物のΩと結ばれた方が幸せではないのか」
「偽物ではなく、心からの安心や本物の運命を知るべきではないか」
様々な葛藤を覚えます。
さらに円は吐木の幼い頃のトラウマ(両親を目の前で亡くした)も知っているので、尚更「本物」にこだわる必要があると考えるのです。
切なすぎる円の葛藤に、何度も涙してしまいました。
吐木自身も円のことを大切に思っていることが分かるから、さらに泣けました。
その証拠に、円がβと分かっても吐木はありのままの円をすべて受け入れます。
Ωとかβとか関係なく、吐木は一人の人間として円を愛しているんです。
もうこのシーンは大号泣で、感動の涙が止まらなくて何度も途中で読むのを中断しました(笑)。
ラストシーンには、Ωのフリをしないβのままの円を抱くシーンがあるのですが、「今、本当の円を抱いている」と吐木は思います。
本編中にたくさんあった名シーンの中でも、私が一番心に沁みた一言でした。
本当に言葉選びが天才すぎます!!!
また、本作は「Ωを狙ったレイプ事件」を刑事である吐木が追うストーリー軸が並行して繰り広げられます。
吐木と円の過去や関係性だけでも十分にお腹いっぱいなんですが、サスペンスの要素も加わっています。
中盤以降に手に汗握る展開を迎え、ページをめくる手が止まらなくなりました。
複雑なストーリー展開が絡み合うので、お時間のあるときにじっくり読むことをおすすめします。
感動するBLをお探しの人、重厚感のあるストーリーに陶酔したい人、雰囲気のある作品を読みたい人には間違いなくおすすめできる作品です。
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