BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました！
のばらあいこ「寄越す犬、めくる夜」2巻のネタバレ込みの感想をご紹介します。
ダークで病んだどシリアス作品を読みたい人
ヤクザ・裏社会ものが好きな人
結末が読めないドロドロの三角関係ものが好きな人
ドラマCD化されたBL人気作品を見たい人
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寄越す犬、めくる夜『カップリング』
カジノバーのディーラー × 不憫なカジノバーのディーラー
カジノバーのディーラー × カジノバー社員（ヤクザ会長の女）
寄越す犬、めくる夜『BLジャンル』
ヤクザ
男前攻め
ヘタレ攻め
ほだされ攻め
やんちゃ受け（菊池）
健気受け（菊池）
不憫受け（菊池）
強気受け（須藤）
誘い受け（須藤）
三角関係
無理やり
痛い
ダーク
下衆
鬼畜
病み
重い
シリアス
ドキドキハラハラ
寄越す犬、めくる夜 2巻【あらすじネタバレ】まとめ
1巻の感想は以下の記事から
菊池は、カジノのディーラーをしていたお店のお金をくすねていたことがあった。
とある男にその弱みを握られた菊池は、ぐちゃぐちゃになるまで犯された。
一度だけではない。
継続的に関係は続き、会うたびに手酷く犯され、菊池の我慢の限界に達していた。
「あいつ、殺していいかな？」
スタンガンを用意した菊池は、今日こそはと男を懲らしめた。
当初は殺すつもりはなかったのだが、逆上した男に自分が殺られてしまうと思い、必死になった菊池は、男を殺してしまった。
菊池は、居候をしている新谷の自宅に帰宅した。
興奮からか震えが止まらない。
菊池の体には、殴られた傷が生なましく残っている。
いつもの菊池とは様子の違うことに新谷は気づいたのだが、菊池は何があったかを口にしなかった。
代わりに菊池は、新谷に抱いてと誘った。
新谷もまた、それに応えるのだった。
菊池が男を殺してしまったことは、すぐにバレた。
菊池がディーラーをしていたお店の元お客で、資産家の女だった。
女は「ある人」に頼まれて菊池を拉致したと言った。
そのある人とは、菊池の勤めていた店の副店長であり、極清会の組員でもある佐治だった。
殺してしまった男と密通してお金を稼いでいたため、菊池は現段階でお金を稼ぐすべがなかったのだ。
佐治は借金が返済できなければ、新谷や妹から搾り取ると菊池を脅した。
菊池にとって新谷は、自分に優しく接してくれる唯一の存在であり、生きる糧だった。
新谷から見放されてしまうことを恐れた菊池は、「なんでもする！」と、佐治に懇願した。
佐治は、菊池に拳銃を渡した。
「ウチの会長を殺してもらう」と。
極清会の会長は、須藤と深い関わりを持つ男・清兼良継。
須藤は清兼の“オンナ”だった。
もちろん菊池はそのことを知らないのだが・・・！？
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寄越す犬、めくる夜 2巻を読んだ感想
2巻も相変わらずの狂気っぷりで、読んでいるこちらも落ち着く間もなく、終始ドキドキハラハラしてしまいました。
相変わらずの菊池の不憫ぶりは、それはもう目も向けられない！
「可哀想・・・」の一言では片付けられないくらいに、2巻ではさらにドロドロな闇に落ちていきます。
そんなドス暗い闇の中に落ちた菊池にとって、唯一の光が「新谷の存在」です。
今まで菊池が出会った人物は、ゴミでも見るかのように菊池のことを蔑んできたのですが、新谷だけは違いました。
どんなに落ちぶれた菊池も優しい手で救い出してくれて、自分と向き合ってくれた存在なんです。
菊池が、新谷に惚れない理由はないですよね・・・
だから菊池は、新谷との関係を壊さないためにも「極兼会の会長を殺す」という任務を受けます。
しかもターゲットである会長は、須藤と深く関わりのある清兼という男なんです。
（須藤は清兼の愛人とされています）
もちろん菊池は、須藤の本性を知らないため、須藤と会長のことなんて知りません。
それどころか、須藤と新谷が関係を持っていることさえも知りません。
健気に新谷を思い、自らの手を汚そうとしてい菊池なのに、裏では・・・
菊池が不憫で可哀想すぎる・・・
表向きは、新谷が菊池の借金返済を手伝うために須藤と体の関係を持っているという話なんですが（デート1回で30万円もらえるので）、実際のところ、菊池には言えない狂気に満ちた今の関係を楽しんでいる側面も持っているんですよ、新谷は。
そのように伺える描写が作中の節々に登場し、菊池も須藤も両方ともに惹かれていくという、新谷のゲスな本心が見え隠れするのです。
新谷を「優柔不断なヘタレ攻め」と一蹴しても良いのですが（笑）、そんな矛盾に満ちた新谷のキャラクターがまた魅力的であり、作品全体に深みとゾッとする狂気のようなものを加えており、我々読者を魅了してやまないのです。
須藤もまたイマイチ掴み所のないややこしい性格をしているため、さらに拍車をかけて菊池が不憫で仕方ありませんね（苦笑）。
ちなみに菊池は、従順で健気なので、割と分かりやすい性格をしています・・・
1巻以上に真っ黒で病んだ展開を繰り広げた2巻ですが、3巻以降はさらにドス黒い展開を生みそうですね。
続きを読みたいんだけど、読みたくない・・・でも読みたい！！
と、絶妙な好奇心と探究心をくすぐってくれる作品でした。
私自身、ここまで結末が読めない三角関係ものBLは、初めて読みました。
おそらく、菊池と須藤が和解して、3人で幸せになるという結末は一番あり得ないと思います。
新谷が、菊池か須藤かどちらかと結ばれる、もしくは誰とも結ばれないバッドエンドさえも予感できてしまいます。
ドロドロ・ズブズブと沼にはまっていく愛憎劇に、きっとみなさんも読むのが止まらなくなり、一瞬で作品の虜になるはずです！
作者・のばらあいこ先生の頭の中、凄いですね。
センスの塊であり、才能を見せつけられた圧巻の作品でした。
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3巻の感想は以下の記事から
