BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました！
座裏屋蘭丸「リカー&シガレット」のネタバレ込みの感想をご紹介します。
一途な恋模様にきゅんきゅんしたい人
焦れったい恋の話を読みたい人
心理描写重視な人
ドラマCD化されたBL人気作品を見たい人
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リカー&シガレット『カップリング』
バイセクシャル × ノンケ（幼なじみ同士）
リカー&シガレット『BLジャンル』
幼なじみ
同級生
一途
褐色肌
外国
バイセクシャル攻め
イケメン攻め
優しい・穏やか攻め
やんちゃ受け
ノンケ受け
リカー&シガレット【あらすじネタバレ】まとめ
主人公・テオは実家の酒屋を継いだ。
通路の真向かいでは、幼馴染みのカミロが煙草屋を継いでいる。
カミロとは赤ん坊の頃からの、家族ぐるみの付き合いだ。
今では毎晩のように「飲み特訓」と称して2人でお酒を飲んでいる。
テオは酒屋なのにお酒にすこぶる弱く、せめて人並みには飲めるようになりたくて、カミロに付き合って貰っているのだ。
この日は飲みながら、アルバムを引っ張り出してきた。
小学生の頃の写真にも中高生の頃の写真にも、必ずテオの隣にはカミロがいる。
2人で顔を並べてアルバムをのぞき込んでいると、カミロの匂いがふわりと鼻腔をくすぐった。
グレープフルーツのシャンプーと、煙草の香りが混じっていて、テオはしばし陶然としてしまう。
気がつくと、カミロはじっとテオのことを見ていた。
「テオ、すごく色っぽい顔してたよ。男もアリかも、って思っちゃった？」と言って笑う。
カミロはバイセクシャルで、そのことを隠していない。
一方テオはストレート、の、はずだった。
二人の間に変な空気が流れる。
その隙を逃さず、カミロは怒濤のアタックを仕掛けてきた。
テオはつい最近まで彼女がいたし、自分たちは幼馴染みだしと、必死で宥めようとする。
しかし、「ずっと前から気づいてたでしょ？俺がテオのことどういう目で見てきたか」と抱き寄せられて、突然のキス！
テオには、誰にも言えない秘密があった。
高校最後の夏、足を骨折したときのこと。
当時からカミロはモテモテで、学校でも一番のいい男だった。
そんなカミロは毎日テオの送り迎えをしてくれて、おんぶにだっこにと何かと世話を焼いてくれていて、テオは女子から羨望の的になっていた。
しかしカミロが席を外していた間に、友人の一人がテオのことをお姫様だっこ。
戻ってきたカミロはテオを奪還。
「あいつはテオを抱きたかったんだよ。俺以外に抱かれないで」と言うその顔には、嫉妬と不安が浮かんでいた。
上等な男に熱の籠もった瞳で見られ、お姫様扱いされる高揚感。
このとき、テオの中でカミロの存在位置が少しズレたのだ。
それでも、テオはゲイなわけではないので、今日まで『ただの幼馴染み』として接してきた。
胸の奥底に封じ込めていた、恋というにはあまりに稚拙な淡い感情が、カミロからのキスよって呼び起こされる！
カミロは連日テオに過剰なスキンシップを取り始め、テオはどきどきまごまご。
純粋なテオは手練れのカミロに絡め取られていく！
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リカー&シガレットを読んだ感想
テオがこれまで好きになったのは女の子ばかりで、男は恋愛対象外です。
カミロのことが気になることもありましたが、自分はゲイではないという固定概念から、カミロの気持ちに応えることが出来ません。
対して、カミロは長年テオに片思いをしてきました。
無理だと諦めていて、モーションをかけることもせずにきましたが、一度均衡を乱してしまった以上後には引けず、積極的にアプローチを開始します。
カミロはテオにキスしたり、あそこを弄くり回したりとかなり過激な行動にも出るんですが、終始優しいです。
きっとここでテオが抵抗すればあっさり止めるんだろうな、という雰囲気があります。
テオが嫌がることも痛がることもせずに、ひたすら気持ち良くさせるだけ。
かと言って快感で流そうという気もないようで、「ゆっくり考えて」と言うんです。
2人は穏やかでゆっくりとした時間を過ごします。
カミロが意味深に人前で触れてきたせいで、周囲から偏見の目に晒されることもありました。
そこでカミロは「普段ならわざわざ見せつけるようなことしない。でも先に色々知っておいて貰いたくて」と言うんです。
カミロはテオを無理矢理モノにしようとしているんじゃないんです。
テオと付き合える可能性を広げたいのは事実ですが、付き合った結果テオに後悔させるのもイヤだから、負の部分もきちんと見せたんです。
なんという誠実さ！！
きっと恋愛感情だけではなくて、幼馴染みとしてもテオのことが大切だという気持ちがあるんだと思います。
テオは何度か、カミロを拒絶します。
断ろうともします。
その時のカミロの視線や横顔がとても切なくて、見ていて泣きそうになりました。
「いい返事聞ける気がしないから、今は返事しないでね」と言う姿に、長年の気持ちが溢れていて本当に切なかったです。
告白を断られるということは、可能性がなくなるということで、諦めなければなりません。
ずっと胸に抱えてきたテオへの片思いを、カミロは終わらせたくないんです。
この漫画は、西洋の町並みの中で、幼馴染み二人の関係がゆっくりと変化していく穏やかな内容です。
いちゃいちゃというか、触れあいというか、エッチなシーンも多くて全体的には甘いです。
だけど、ふとした時の視線や表情が切なくてあたたかかくて、なんだか泣きそうになります。
「雰囲気のある漫画」ってこういうことか、と初めて理解しました。
作者・座裏屋蘭丸さんと言えばエロをイメージされる方も多いんじゃないかと思いますが、
今作は性格から関係性から、恋心、友愛などなどがとても丁寧に描写されています！
もちろんエロも濃厚ですが、「リカー&シガレット」の魅力は、徐々に縮まっていく二人の距離です！！
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