BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました！
左京亜也「不機嫌彼氏のなだめ方」のネタバレ込みの感想をご紹介します。
- 長年のこじらせ愛が実る壮大なラブストーリーを楽しみたい人
- 長年の執着愛にドキドキしたい人
- 男同士ならではの切ない展開が好きな人
- 感動するBLを読みたい人
- ドラマCD化されたBL人気作品を見たい人
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不機嫌彼氏のなだめ方『カップリング』
幼なじみ兼側近
×
豹の血を引く大会社の社長
側近
執着
寡黙
ミステリアス
美人
健気
強気
外国人
バツイチ・子持ち
人外
不機嫌彼氏のなだめ方『BLジャンル』
幼なじみ
主従関係
身分差
すれ違い
切ない
拗らせ
不機嫌彼氏のなだめ方【あらすじネタバレ】まとめ
ユージンは、豹の血を引く猫科人間。
幼い頃にイギリスで暮らす祖父母に引き取られて以来、「由緒正しい豹の血統を守り続けなければならない」と厳しく育てられてきた。
その言いつけは、ユージンの中に強く根付いている。
将来はメスの豹と結婚をして、豹の子を作らなければならない。
それでも、幼馴染兼側近である高見沢英への恋心だけは、ずっとユージンの中でくすぶっていた。
小さな頃には、柔らかな笑みを浮かべてユージンのことを「きれいだ」と言ってくれた高見沢。
そんな高見沢に一度だけ、「セックスをしろ」と命じて、抱かれたことがある。
そしてそのセックスの翌朝。
ユージンは、メスの豹と結婚式をあげた。
その後はリオという子どもにも恵まれたが、結婚生活は長くは続かず、程なくして離婚。
祖父母が亡くなったりといろいろなことがあったが、高見沢に対しては片時も側を離れることを許さなかった。
仕事のこともプライベートのことでも、高見沢はいつも眉ひとつ動かさずに淡々と、ユージンの言葉に従う。
ユージンは高見沢のことを、側近として”手に入れた”と思っていた。
高見沢との恋は、始めることすら叶わなかったけれど。
高見沢と出会ってからもう、20年以上が経っていた。
心から幸せを感じることはないが、かといって不幸でもない。
平穏な日々を送っていたある日、「日本で俳優として活動している弟・賀神圭市が、黒猫の男と暮らすために家を購入した」との報告が舞い込む。
ユージンは大きく取り乱した。
自分がそうしたように、弟にだって豹の血統を守る義務がある。
メスの豹と結婚をして、子どもを作らなければならない。
ユージンはすぐさま、弟を説得すべく日本へ飛ぶことを決める。
しかし側に控えていた高見沢は、「一緒には行けない」と言い、突然キスしてきた。
キスをするのは、あのセックスをした日以来初めてだった。
絶句するユージンに対し、高見沢は「休暇を取ります。そろそろ結婚しないと両親がうるさいので」と言い残して行ってしまった。
内心激しく動揺しながらも、必死に平静を装い、弟の恋人に対面。
「弟と別れろ」と迫ったものの、弟の恋人からはばっさりと拒否されてしまう。
さらに弟からも「あなたが豹の血を守ることにこだわってきた結果、何が得られたんですか」というようなことを言われてしまう。
否応無しに、高見沢とのことを考えさせられた。
豹の血を引く弟と、その恋人の男。
男である高見沢と、豹の血を引く自分。
本当は自分もこの2人のように、高見沢と一緒に生きていきたかったと思ってしまう。
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不機嫌彼氏のなだめ方を読んだ感想
『不機嫌彼氏のなだめ方』は、涙なくしては読めない、とても切ないラブストーリーです。
『クロネコ彼氏の愛し方』では、賀神×真悟カップルの間を引っ掻き回し、別れさせるべく画策していた賀神の兄・ユージン。
その兄に、まさかこんなに切ない恋の物語があったなんて…！！
BL界隈では、悪役的な登場をした人物がスピンオフ化して恋人ができる…っていうパターンは多くありますが、ユージンのようなタイプは初めて見た気がします。
ユージンは弟の賀神に「メスの豹と子どもを作れ」と迫っていましたが、その言葉はそっくりそのまま、自分自身が祖父母から言われ続けてきた言葉でもあったんですよね。
そしてその言葉に従って、ユージンは小さな頃からずっと好きだった高見沢のことを諦めて結婚して、子どもを作って…。
結婚、子ども、離婚を経験して歳を重ねて、果てには高見沢も他の人と結婚をすると言い出すようになっちゃって…。
それでもユージンはずっと、高見沢のことだけが好きなんです。
高見沢との恋愛はできなかったけど、側近としてずっと側にいてくれればそれでいい、って自分自身に言い聞かせるユージンがめちゃくちゃ健気で、もう見てられませんでした。
一回だけセックスしたことを大切な思い出にして、側近として側にいることを命じて、それ以上のことは何もしない。
こういう愛の形も、あるのかなと。
初恋をこじらせまくってるユージンの姿が切なくて、何回も泣いて読むのを中断しちゃいました。
前半から中盤にかけては、泣きたい気分の時にぴったりです！
私自身読み返すたびに泣いている気がします…。
めちゃくちゃ切なくて読んでいると苦しくなるくらいなんですけど、それでも定期的に読み返したくなる不思議な作品です。
そして中盤以降は、高見沢のターン！(笑)
高見沢は表情ひとつ動かさずに淡々とユージンの言葉に従っていて、なんとなくミステリアスなんですよ。
何考えてるんだかサッパリわかりません。
しかし高見沢の立場に立って考えてみると、ユージンの行動ってめちゃくちゃなんですよね。
幼馴染兼側近としてずっと側にいて、仕事もプライベートもアレコレ命令されて、側を離れることを許してもらえない。
ある日突然「セックスしろ」って命令されたかと思えば、その翌日には他の女と結婚されてしまう。
それでも高見沢がユージンの側に居続けた理由ってなんなんでしょう？？
……愛しかないですよね！！
ということで、ラストはもちろんハッピーエンドです❤️
20数年、ユージンによって振り回された高見沢はちょっぴりユージンに復讐という名の、悪趣味な言葉責めを繰り広げます(笑)。
ちなみにユージン、乳首が恥ずかしがり屋さん(陥没乳首)なんですが、そこをいじめる高見沢のドS感が素敵でした！
普段は敬語で従順な高見沢が夜になると豹変するっていうのも、今作の大きな魅力です。
純愛ラブストーリーが読みたい人、長年のこじらせ愛を楽しみたい人、泣けるラブストーリーにどっぷり浸りたい人におすすめ！
クロネコシリーズの中でも、純愛感・悲恋感・泣ける度はトップクラスの名作でした❤️
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