BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました!
左藤さなゆき「プリフェクトの箱庭」3巻のネタバレ込みの感想をご紹介します。
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プリフェクトの箱庭『カップリング』
先輩(上流階級)
×
後輩(元庶民)
イケメン
執着
ヤンデレ
男前
制服
かわいい
男前
健気
制服
プリフェクトの箱庭『BLジャンル』
男子校
シリアス
病み
身分差
男子寮
プリフェクトの箱庭 3巻【あらすじネタバレ】まとめ
前巻の感想は以下の記事から

月人と澪斗は、2人で廊下を歩いていた。
ふと澪斗が目にしたのは、住永が描いた月人を描いた絵。
その絵を見た月人は「どんな時でも笑顔で」と言っていた母親が、最期に微笑んだ月人を悪魔とあったような目で見ていたと話す。
そんな月人の手を握り、月人の笑う顔が好きだと澪斗は伝えた。
ある日、澪斗は教師から呼び出しをされた。
保護者から連絡が来ていると。
「もしかしたら弟たちのことかもしれない!」と思った澪斗は、教師についていってしまう。
澪斗が教師に連れてこられたのは、礼拝堂。
そこには清華と住永と数人の生徒がいた。
先日の返事が欲しいと言う清華に、澪斗は「お断りします」と一言。
清華は「月人はすでに澪斗の家族の居場所を知っている」と伝えた。
「知っているにも関わらず、なぜ澪斗に居場所を知らせていないのか」と清華は続けて言う。
清華の言葉に揺さぶられる澪斗だが、なぜ家族の居場所を教えないかは月人本人の口から聞くと、澪斗は答えた。
それに対し住永は澪斗の頬を叩き、月人を語るなと怒鳴りつける。
しかし澪斗は、自分の見てきた月人を信じると言い返した。
清華はそのまま立ち去るが、住永と数人の生徒は「あの方を汚すな!」と澪斗を罵る。
しかし澪斗は言う「神様じゃなくなった月人を価値がないというのはやめろ!」と。
住永に掴みかかられた衝動で、テーブルのろうそくが落ちる。
ろうそくの火が布に燃え移り辺りが火の海に!
ドアは外から鍵が閉められており、閉じ込められてしまう澪斗たち。
澪斗はすぐさま上の窓からでるよう他の生徒たちに指示した。
けれど住永は、ここで共に焼け死ねば月人も目が覚めるのではと言う。
そんな住永に澪斗は、死ねば二度と大好きな絵も描けなくなると訴えた。
住永を脱出させたあと、澪斗も降りようとすると、足を掛けた木が折れ、頭から落ちる体制に!!
そんな澪斗を受け止めたのは、月人だった。
失うかと思ったと言う月人に、澪斗は自分は消えたりしないと抱きしめた。
その騒動からしばらくして、ダンスパーティーが始まろうとしていた。
伝統のカリテス女学院の代表とのダンスに参加しないという月人。
学院の生徒を害した清華を代表として認めないと冷たく伝えた。
何か誤解があると言う清華に対し、月人は「馬鹿にしているのか」と冷たい目で言い放つのだが!?

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プリフェクトの箱庭 3巻を読んだ感想
プリフェクトの箱庭、堂々完結!
すべての問題が片付いた第3巻は、まさに名シーン・名言の宝庫でした。
しつこい月人の元婚約者に「月人の心を何だと思っているんだ!」と言う場面は、最高にスカッとしました!
どうして月人は澪斗に弟たちの居場所を教えていないのか…それを他人の言葉で判断しない澪斗の言葉が彼の強さを表していますよね。
澪斗は、ひとりの人間である月人を信じると言います。
澪斗は最初から最後まで、月人を神様として扱いませんでした。
ずっとひとりの人間として接してきて、対等に月人を愛しました。
この作品での澪斗の強さは、結果いろいろな人に変化を生むことになります。
月人の変化はもちろんですが、実は住永にも最後変化を生むのです。
ダンスパーティーでは、元婚約者清華を容赦なく切り捨てます。
あの宴は月人が澪斗をいじめた人たちを切り捨てるためだけに用意されていたかのように感じました(笑)。
邪魔者がいなくなった後、澪斗は弟と妹、母方の祖父母と再会を果たします。
澪斗の家族を、清華の家から守っていたのは月人でした。
ここで、月人が家族の居場所をずっと教えていなかったのか、その理由が語られます。
月人が澪斗から貰った心は、決して美しいものだけではありませんでした。
澪斗を自分だけのものにしたいという執着心。
家族と会って、澪斗が月人の元を離れていってしまうかもしれないという恐怖が、教えなかった理由でした。
月人は寂しいや愛しいという感情を知ったから、澪斗を失うことに恐怖を覚えたんでしょうね。
そんな月人に澪斗は、家族を守ってくれてありがとうと伝えます。
最初から最後まで、澪斗の心には一本の筋が通っています。
「神」と言われる月人を前に折れることなく、月人と対等に歩むことを望みます。
共依存のように共に堕ちていくのではなく、二人で一緒に生きていくという選択。
男同士の恋愛を描くBLならではの読み応えのあるドラマチックな結末ですよね❤️
月人の重すぎる執着心も全部受け入れて、たくさんの愛情で月人を包み込む澪斗の懐の大きさに、皆さんも感化されるはずです!
本作は病み系BLの要素も強いですが、後半になるにつれて純愛テイストも混ざってきます。
イケメンで執着心の塊である月人と、前向きで意志の強い澪斗の箱庭での物語。
ふたりの未来はどのように紡がれていくのでしょうか。
ぜひ、全3巻の美しい物語を読んでみてください。
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スピンオフへと続く
