切なBL

なみだ枯れるな/ 安堂ろめだ(ネタバレ・感想)明治時代のオメガバース!不条理な世界で巻き起こるドラマティックな恋物語

ライラ
ライラ
こんにちは、BL歴25年のライラです
BL沼にハマり、今まで累計5,000冊のBLを読みました!

安堂ろめだ「なみだ枯れるな」のネタバレ込みの感想をご紹介します。

このBLをおすすめできる人

ちょっと珍しい時代ものオメガバース作品を読みたい人
シリアスで切ないテイストの作品を読みたい人
ドラマチックな展開にドキドキしたい人
身分を乗り越えた感動の物語を読みたい人

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当記事はネタバレ込みの内容になっているので、ご注意ください!

 

なみだ枯れるな『カップリング』

財閥の御曹司(α) × 見世物小屋の奴隷(Ω)

ライラ
ライラ
本作は、珍しい明治時代を舞台にしたオメガバース作品です!

 

なみだ枯れるな『BLジャンル』

時代もの
身分差
オメガバース
男前攻め
穏やか攻め
黒髪攻め
健気受け
不憫受け
切ない
シリアス

ライラ
ライラ
全体的にシリアスで切ない展開が多いです!受けの不憫さがやるせなくて泣けます><。

 

なみだ枯れるな【あらすじネタバレ】まとめ

時は明治16年。
人々は発情期のΩ(オメガ)を“サカリ”と呼び、忌み嫌っていた。

見世物小屋で奴隷のように働くマヤ(Ω)は、周りとは違う髪の色・目の色をしており、それが原因で幼少期に両親に捨てられた。

そこでマヤは見世物小屋の主人に拾われたのだが、主人はマヤを人間扱いしておらず、理不尽な暴力を振るわれ、性的奉仕を強要されていた。

 

そんなある時、マヤは一人の青年と出会った。
財閥の御曹司・渚征爾(α)だった。

たまたまマヤが桶に入った水を征爾にかけてしまい、その様子を見たマヤの主人がまたマヤを殴った。

征爾は、マヤが自分のせいで折檻を受けている様子に、いてもたってもいられなくなりマヤを庇った。

 

その翌日、征爾はお詫びとばかりに見世物小屋にいるマヤの元を訪れ、それからマヤと征爾の交流が始まった。

マヤは征爾に初めて人間らしい扱いを受けて、とても居心地が良かった。
征爾もマヤの健気で無垢な仕草に、だんだんとマヤのことが気になるようになった。

2人が恋に落ちるのは時間がかからなかったのだが、ある事態から一変する!!

マヤに、サカリ(ヒート)がやってきたのだ!

見世物小屋の主人は、チャンスとばかりに娼夫としてマヤを強制的に働かせようとする!
暴言や暴力を受け、人形のように扱われて、生きる意味を失ったマヤ。

 

そんな絶望の淵に立たされたマヤを助けにきたのは、征爾なのだが・・・!?

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なみだ枯れるなを読んだ感想

受けのマヤが不憫でかわいそうすぎて、もう見てられませんでした!

マヤは、私がここ最近読んだオメガバースBLの中でも、一番不憫な受けだったかも!><。

オメガバース作品は、ただでさえ“Ωの差別的な部分”が色濃く描かれるのに、明治時代という封鎖的な時代背景もあって、尚更マヤに不幸な現実が待っています。

マヤを捨てた母親もひどいし、マヤを拾った見世物小屋の主人がまた胸糞悪いくらいに嫌な奴なんです!

 

あまりにもマヤの不憫でかわいそうなシーンがたくさんあったので、読んでいて胸がめちゃくちゃ痛みました。

「マヤには本当に幸せになってほしい」と心から願わずにはいられなくなるし、それより何より征爾に出会えて本当に良かったです!

 

征爾はマヤを一人の人間としてきちんと見ており、とにかくマヤに対して誠実で優しいです。
そんな征爾に、マヤの心が動かされない訳がありません。

一方の征爾も、ピュアで健気なマヤの魅力に惹かれて好きになっていきます。(征爾は御曹司なので、マヤが周りにはいない毛色のタイプなので)

マヤと征爾は、運命かのようにお互いに惹かれ合い恋に落ちていきます。

 

不憫で切ないシーンも多い本作ですが、それ以上にマヤには幸せになってほしいと願わずにはいられない作品なので、マヤと征爾が結ばれていく過程は涙なしには読めません!

特に征爾の父親に、マヤとの結婚を認めてもらうべく説得する場面では大号泣><。

お互いがお互いのことを大切に思いすぎている姿に心打たれ、不憫な過去を持つマヤだからこそ尚更、読んでいるこちらも幸せな気分に包まれました。

 

一応は、婚約シーン、初めて番になるシーン、妊娠した?と匂わせるシーンなども描かれていますが、欲をいればもっとマヤが幸せいっぱいな表情を見たいので、続編希望です。

ラブラブ夫婦生活&子育て奮闘記なんかも見たいですね・・・。(願望)

 

作者・安堂ろめだ先生は、『ヤンチェリキッス! 』で初めて知って、面白かったので本作も購入してみたのですが、ヤンチェリとのテンションの差がすごかったです(笑)。

コメディ調のアホエロいヤンチェリと、どシリアスで切なすぎる本作・・・。

安堂ろめだ先生の作風の振り幅はすごいなぁ〜と、勝手に感心してしまいました。

 

切ないBLが大好きな人はもちろん、ちょっと変わった時代もののオメガバース作品を読みたい人、逆転シンデレラストーリーが好きな人は、間違いなくハマる作品です。

ライラ
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電子書籍では試し読みもできるので、気になる方はチェックしてみてくださいね!
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